マスク
先日の事だ。
少し風邪気味っだったので、マスクをして事務所に向かった。
熱っぽいというのもあるだろうが、めがねをしてマスクをすると……………………
………………………めがねが曇るのである。
めがねは伊達である(めがねについては後に書く事もあろうと思うので詳しくは省くことにする)
伊達ならば取ればいいものを、出かける時にはもう何年もめがねをかけているので、
そう簡単には外せない。
言えば一種の鎧のような、素の自分を守るもののように思う…………………….芸能人でもないのに。
で、帰宅のときの事。
だいぶ気温も下がり外は寒かった。
電車に乗り込むと暖房がきいて暖かい。
朝は通勤の間、仕事関連の雑誌なり本なりを読む事が多いが、帰宅時は小説を読む事にしている。
別に決まりではないが、疲れているので仕事の本は読む気にならないのだ。
たまたまその日は、席が空いていたので座って小説を読む事が出来た。
電車の外と中の気温差が激しかったのとマスクをしていたので、
本を読もうとするとめがねが曇って読めない。
ふと、” マスクをするとめがねが曇る “という事がブログのネタになりそうだと思った。
B-5判のお手製手帳を取り出しメモを取ろうとして……………………….ちょっと待て、手帳になんと書く。
赤い大きな手帳を取り出したところで、電車の中の近くにいる人の注意を引いている。
” マスクをするとめがねが曇る “と書くのを見られるのは…………………………ちょっと気まずい。
左右をさっと見ると、右隣の人が外人さんであった。
ドイツの人のようだ…………………..なんの証拠もないが私にはそう見えた。
やせ形のなにか学者風の人だ。
そこで、前に立っている人と左隣の人に見えないように体の向きをずらして手帳を開く。
” マスクをすると…………………………..
書き出すとドイツ人がちらちらと手帳を覗く。
日本語がめずらしいのか(日本の文字をデザイン的に好む外人さんは多い)。
” ……………………………………..めがねが曇る ”
続きを書こうとして、ドイツ人の手に持っているものが目に入った。
日本語の小説を持っている………….というかちゃんと読んでいる。
わざわざ電車の中で手帳に” マスクをするとめがねが曇る “と書いた日本人を
日本語を解するこのドイツ人はどう思ったか。
……………………………………………………..私の耳は真っ赤である。
気温が高いとか低いとかの問題ではもちろんない。
風邪気味ということも関係ない。
ドイツ人はどう思ったか…………この事につきる。
そして、私はめがねを外さずにマスクを取って読みかけの小説を読み始めた。