江戸好き
時代劇が好きだ。
昔からそこそこ好きな方だったと思う。
銭形平次とか水戸黄門とか大岡越前とか………。
わりと最近になって、鬼平、剣客、梅安…
池波正太郎、藤沢周平、山本周五郎………。
落語も好きだ。
聞いていてうまいと思うのは円生。
話の情景がくっきりと目に浮かぶ…………怖いくらいの話し上手だ。
もう一人、志ん生がいる。
この人はいるだけでおかしい。「あー」と言っただけで爆笑。
「私は志ん生と道場で仕合いをすれば相当に打ちこむことができますが、
野天で真剣勝負となると、だいぶ斬られます」
と、円生が評していたそうだ。
全然芸風の違うお二人だが、それぞれの話術でぐっと引き込まれてしまう。
時代劇、時代小説、名人の落語。
その世界には、すーっと入っていける。
江戸の市井ものがここちよい。
そして、
今ほど娯楽のなかった江戸の頃の話の中では、実にうまそうにお酒を飲む。
そんな江戸の風景のなごりみたいなものは、
実はつい最近まで見られたような気がする。
テレビがカラーになるかならないかの頃までは、時代が繋がっていたように思う。
そんな頃のことを、心のどこかで懐かしがっているんだろうなぁ。
よかったのか悪かったのかはよくわからないが、
何の責任もなく元気に遊びほうけていた気楽な時代だ。
遊んでばかりもいられず、いろんな責任を背負い込んで
ストレスをお酒で薄めているこの頃。
昭和も遠くなってきた。
昭和生まれの江戸好きである。
実にうまそうにお酒を飲む、と言われたいものだ。