ビギナーズ
私は料理がからっきしいけない…作る方ね。
食べるのは好きで、そっちはだいぶベテランということになってきた。
体型にもにじみ出て来たこの頃である。
美味しいものを食べるには誰かに作ってもらわないといけない。
ちゃ〜んと立場というものを心得ているから、
あれを作れこれを食べたいなんてことはあまり言わない。
金を出して外で食べるのもいいが、
それほどのものでなかった場合は文句が多くなってしまう。
感謝は金で払っただろう、文句くらい言わせてもらう…
なんてことになりかねない。
もちろん心の中で言うのであるが…。
美味しいものもただ美味しいだけじゃつまらない。
いくら美味しくたって、
作ってやったぞ、さぁ食え、黙って食え、こうやって食え…
なんてやられたら美味しいものも台無しだ。
一人で食うのもなんだかねぇ。
味がしないんだなぁ。
あんまり大したものでなくても、
気の合う中間と外で食うだけでとってもうまかったりする。
うまいって、たぶん五感で感じるんだろう。
そんな食うだけの立場にいる私だが、
料理ができるといいなぁと思い始めている。
それには、
料理できたらかっこいいだろ
というよこしまな考えがないでもない。
「きょうの料理 ビギナーズ」なる本を、昨年末に買った。
おつまみで晩ごはん というサブタイトル。
料理初心者の私には本格的にやるのは面倒だ。
あっという間に2〜3品というのがいい。
マッシュルームのブルーチーズ焼き
とうふと厚揚げの煮付け
たたき長芋のマスタード和え
クリームチーズのねぎじょうゆ
ちぎりクミンキャベツ
鮭のガレット
塩肉じゃが
ちぎり豆腐のバターじょうゆ炒め
……
お酒がおいしくいただけそうなメニューが満載。
本を眺めては「うまそうだ、うまそうだ」と言っている。
まだひとつも作ったことはない。
哀れに思うのか、ときどき嫁さんが作ってくれる。
料理はビギナーのまま。
そして感謝の気持ちもちゃんと持ち続けている。