出処進退
悪役もいなくなると一抹の寂しさを感じる。
大相撲の平成の暴れん坊「朝青龍」が突然の引退。
その報道にびっくりしたが、
これまでの素行や今回の暴力事件等を考えると当然のことと思う。
解雇処分にしなかったのは、多くのファンを集めた横綱に対しての
相撲協会の温情といえるだろう。
協会の過去のやり方から今回も生温い処分になりはしないかと思っていたが、
世間の批判(これは朝青龍に対してだけでなく協会自体に対してもある)を
考えての処分ということではないだろうか。
数日前には理事選挙での失態もあり(犯人探し等々)、
世間に対する協会の体制の立て直しのひとつという思惑もあったと思う。
朝青龍がけじめをつけて引退ということだが、
本質は協会側からの解雇ということだ。
さすがの朝青龍も今回はかわしきれなかった。
土俵の上の朝青龍は強かったなぁ。
技の切れ、スピード、そして身体の強さも。
ある時期は憎たらしいくらいの完全な強さがあった。
これに相手に対する敬意とか勝敗を決したあとの思いやりとか
そう言う気持ちがあったら平成の大横綱と言えたかもしれない。
この人のおかげで白鳳の株が余計に上がっていたのは確か。
その余計な分の株がライバルのいなくなったこれから
上がるのか下がるのか…やめさせた協会も気になるところ。
朝青龍はニコニコしてると可愛さも見えるのだが、とっても力の強い赤ちゃんのよう。
わがままで、駄々をこね、暴れる。
私のような非力な人間ならあっという間に押さえ付けられるのだろうが、
相手は関取、タダの力持ちではない。
上に馬鹿のつく力を持っていて、やっかいなことに横綱を張っている。
押さえ付けることはおろか、なかなか文句も言えないお山の大将だ。
最初っからこんな人だったのだろうか。
気質的にはそうだったのかもしれないが…
躾けたのは誰か。
…高砂親方。
この人の責任は重い。
平成の大横綱と呼ばれたかもしれない玉を、
角界の汚点という石にしてしまった。
他の親方だったらと詮無いことを考えたりする。
で、高砂親方は2階級降格という処分。
そんなものなのかな。
自らけじめ、なんてことは考えてもいない…かも。
ミスター・のーてんきとでも言おうか。
相撲社会というのは一筋縄では生きていけないのかもしれない。
なんかおどろおどろしいところのように見えてきた。
こことは違うおどろおどろしい世界でもうひとり出処進退をうかがいたい人がいる。
不起訴になったようだが、さて、かわしきれるのか。